目次
アキレス腱断裂から保存療法をした後に残るアキレス腱断裂後のつっぱり感。
これはどうにかなります!
今回は当院で行なっている保存療法後のリハビリをご紹介。
当院で固定をしていなくてもリハビリから開始することも可能なので、
- リハビリを一通り行ったけどつっぱり感や硬さが残っている
- つっぱりでスポーツが思いっきりできない
という方必見です!
「保存療法って本当にくっつくの?」「手術しないで保存療法だとリハビリ期間はどうなるの?」と思う方は、下記ページを参考にしてください。
「アキレス腱断裂の保存療法」ページ
1.リハビリで何をするの?
リハビリで重要なことは、以下の2つです。
a.施術で癒着をとる
b.運動療法で筋力強化を行う
癒着とは
癒着とは、筋膜と筋膜がくっつくことを言います。
筋膜は、体内の組織をくるむ膜になります。
筋肉だけでなく内臓などのすべての組織をくるむ膜のことを言います。
例えば、ステーキの赤身と脂身の間に存在する”スジ”のことで、脂身の硬さに影響されることなく筋肉が動くことができるようにします。
筋膜には、組織同士を動きやすくする機能があります。
もし癒着が起こると組織同士が結びつき、それぞれの動きを邪魔するので、関節が硬くなります。
癒着は、ケガで起こる炎症や圧迫などで発生します。
また動かさないと、癒着は起こりやすくなります。
アキレス腱断裂の癒着がなぜ起こるかというと、断裂による炎症や、固定で圧迫し動かさないことで神経や筋肉同士が癒着しているのです。
a.施術(癒着をとる)
アキレス腱断裂で発生する癒着の多くはアキレス腱そのものではありません。
実は、アキレス腱の周辺組織が癒着して足関節の硬くしているのです。
一般的には、マッサージやストレッチなどが行われていますが、この癒着をはがす技術ではないため、改善は期待できません。
筋膜リリースで癒着をはがすことで、足首周りのつっぱりが取れて、動かしやすくなります。

b.運動療法(筋力強化)
筋力を断裂以前の強さに回復させます。
特に保存療法では、再断裂リスクを減らすことが重要です。
断裂から1か月後〜
再断裂リスクを減らすために、「弱い負荷を数多く行う」ことでふくらはぎの筋力強化をすることが重要です。
少しずつ負荷を増やしていくために、座位での運動から始めて、立位に変更します。
初めて行うヒールレイズ(かかと上げ)では、1割の荷重からスタートします。
2か月〜4か月
両脚で行っていた運動から片脚に変更し、負荷を徐々に増やしていきます。
5か月以降
ジャンプ動作などでスポーツでの瞬発的な動ける筋力を目指します。
段階的にスポーツ復帰をしていきます。
※個人差があるため目安の期間となります。

c.リハビリのポイント
ポイントは、癒着を取ることです。
なぜなら、足首の硬さ(可動域制限)を作っているのも、力が入らない(筋力低下)を作っているのも”癒着”だからです。
アキレス腱が動かない(癒着)ということは、ふくらはぎの筋肉の動きも邪魔しています。
筋肉が動かなければ、力も入りません。
だから、できるだけ早く癒着を取ることが大切です。
癒着を取れば、可動域はもちろん運動負荷も上げて行うことができます。
そうすれば、以前みたいに歩いたり、早期にスポーツ復帰ができます。
2.リハビリの実際 ー 癒着をとる
癒着による硬さが多くの方に存在するのが下記の3か所です。
①くるぶし(外側・内側)
②足首の前側
③ふくらはぎ
①くるぶし(外側・内側)
動かしづらさの原因の1つ目は、内くるぶしと外くるぶしの周辺です。
この部位は、神経や筋肉、腱などが多く、密着している場所です。
これらの筋肉や神経がくっつく(癒着する)と、足首が硬くなり動かしにくくなります。
また足首の骨が前方に押し出され、足関節のハマりが悪くなり、可動域が悪くなります。
筋膜リリースで癒着をなくすことで、突っ掛かりもなくバラバラに動くようになるため、足首の可動域も広がります。
外くるぶし周辺

内くるぶし周辺

②足首の前面
2つ目は足首の前面です。
ここに癒着があると、「はまりが悪い感じ」や「前側の詰まり感」を訴えます。
この部位も、神経や腱が多い場所です。
癒着したまま足首を曲げると、それらの組織が関節の動きを邪魔します。
そのため、踵をついたまましゃがみ込む動作が難しくなります。
下動画は、癒着を筋膜リリースしている様子です。
③ふくらはぎ
最後の3つ目は、ふくらはぎです。
ふくらはぎは、アキレス腱に直接つながる筋肉で、つま先立ちする動き(底屈)をする筋肉です。
アキレス腱を強くするため、また再断裂のリスクを少なくするためにも大切な筋肉です。
癒着があるとふくらはぎの力が発揮しづらくなります。
歩くときに床を蹴れなかったり、ヒールレイズ(かかと上げ)で力が入らない方は、ふくらはぎが癒着していることが考えられます。
アキレス腱断裂では、多くの箇所の癒着をはがし、動きをよくする必要があります。
そこで、当院の施術技術である筋膜リリース(組織間リリース)が重要になります。
筋膜リリースはセロハンテープをはがすような感覚と似ています。
セロハンテープと同じように癒着は押しても(マッサージ)、伸ばしても(ストレッチ)、はがれません。
そのため、少しづつ擦りながら筋肉や神経を別々に動くようにしていきます。
3.リハビリの実際 ー 筋力強化
アキレス腱の強度を上げるために行なっている運動療法をご紹介いたします。
①ヒールレイズ(カーフレイズ、かかと上げ)
一番重要な動作が、踵を上げる動きの「ヒールレイズ」です。
踵を上げるためにはアキレス腱につがるふくらはぎの筋肉が必要で、正しい負荷をかけると強度が上がり筋力アップと再断裂の予防にもなります。
ポイントは大きく3つ
①踵を拳一つ分上げる
②親指と小指の付け根で地面を押す
③動きはゆっくり行う(特に踵を下ろす時)
など細かく動作をチェックしながら行います。
②スクワット、ジャンプ
段階的に負荷を増やしていきスクワットやジャンプなどを行います。
スクワットは、歩行での基礎的な動作になります。
ジャンプは、スポーツ動作に必要な筋力強化になります。
③歩行
固定をしていた期間はつま先を外にして踵重心で歩きます。
ですので、固定を外した後には、つま先を外にして踵重心で歩く癖がついています。
この間違った歩き方を続けていると、ふくらはぎの筋力もなかなか上がらないため、いつまでも正しい歩行ができません。
また、つま先に重心を乗せながら正しく歩こうとすると、アキレス腱部のつっぱり感がでて再断裂が怖いので、正しく歩けません。
つま先を外にした歩き方を長期間続けると、踵やアキレス腱部の痛みや膝・股関節の痛みが出ます。
歩き方も早期に修正する必要があります。
正しい歩き方は、以下の特徴があります。
- つま先を正面に向ける
- 踵を高く挙げて蹴る
- 足趾を使わない(床を指で噛まない)
歩行を変えることは、非常に難しいです。
自分で正しい歩き方に修正することは不可能に近いです。
私たち専門家が客観的に分析し、指導して初めて改善できるものです。
ぜひ、早めにご相談してください。

4.最後に
アキレス腱断裂の保存療法で行うリハビリについて紹介してきました。
多くの方は、断裂部周辺のつっぱりや硬さが見られます。
これらの癒着による硬さは筋膜リリースが必要です。
何十人もアキレス腱断裂のリハビリを行ってきた大木接骨院だからできる施術があります。
他院での保存療法でも、アキレス腱断裂手術後であっても、リハビリに悩みがある方は、ぜひ当院にご相談ください。
私たちは、患者様のお役に立てるよう考え続け、数々の工夫を行い、皆様の身体の問題を解決できるように準備しています。
もしどうしても骨・筋肉・関節の痛みにお困りでしたら、私たちにご相談ください。
ご不明な点や疑問がありましたら、よくあるご質問(FAQ)もご参照下さい。
交通事故施術Q&Aは別にページに記載しております。
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