今思い返すと、私は「痛い」「筋力が低下している」「関節可動域が少ない」など、
眼の前で見えている症状を施術しようと一生懸命でした。
その頃は何となく感じていた施術への違和感は、
今振り返ると足らない視点があったのです。
私は眼の前にある膝しか考えておらず、
患者様の日常生活すべての姿勢・動作を良くするという視点がなかったのです。
「自宅に帰ってからの膝」「日常生活での膝」は施術できていませんでした。
患者様は1週間に168時間 / 10,080分あります。
週1回施術したとして、たった10分の施術で関節を良くしようと一生懸命でした。
本当は、次来るまでの10,070分間での膝の使い方を良くしないといけませんでした。
私の見ていない時間に患者様がどう過ごすか。
そこまで考えて施術しなくてはいけない。
私は眼の前にある関節をどうやって良くするか、
一生懸命に考えているからこそ目の前の症状に囚われていたように思います。