当院の筋膜リリースは、マッサージとは異なり筋膜を剥がすため効果が持続します。
1.筋膜とは
筋膜は2000年代に入り、関節内視鏡などの発達により研究が盛んになってきました。
人体の組織と組織の間に存在し、組織間を分ける部分を広義の”筋膜”と呼びます。
代表的なのが筋肉の周囲にあり、筋肉と他の組織の間にあります。
例えば、皮膚と筋肉の間にある筋膜は、皮膚という伸縮性の少ない皮膚と、伸縮性の富む筋肉を、それぞれの構造で包んでおり、別の組織として区別しています。
筋膜はすべる
筋膜はよくすべります。
例えると、スーパーでもらえる小さい透明の袋に水を少し入れてこすり合わせるとよくすべるのと似ています。
筋膜は向かい合う2つの組織にそれぞれ存在し、お互いが別々の動きができるようにするためにすべります。
筋膜があるおかげで、すぐ隣の組織同士が反対方向に動くことも可能なのです。
人の複雑な動きは、筋膜があるからこそできるのです。
他の組織との間にある筋膜がよく滑ることにより、人体の動きを良くしており、筋膜は関節運動にとって非常に重要な組織になります。
2.なぜ痛みがでるのか?
歳とともに筋膜の働きが低下する
しかし、困ったことに長年生きているとストレスが加わり、筋膜はくっついてきます。
くっつくと関節の動きが悪くなります。
隣り合う組織が別々の動きができなくなるので、関節を動かすのに抵抗が強くなります。
筋膜の硬さは人の姿勢を変え、人は最も楽な姿勢・動作を選択する
筋膜による抵抗が強くなりすべての動作に負担が増えてくると、姿勢・動作が変化します。
なぜなら、「人は最も効率よく生きようとするため、最も楽な姿勢・動作を選択する」からです。
その楽な姿勢・動作は、”悪い”姿勢であることがほとんどです。
人は”良い”姿勢・動作を知らないから、選択できないのです。
無意識に選択するのは、最も強い筋肉に依存した、最も楽に感じる”悪い”姿勢・動作だけなのです。
それは猫背に代表されるように背中を曲げて、関節に負担をかけ、痛みを生じさせるのです。
それでも本人に聞くと「これが最も楽な姿勢」だというのです。
楽な姿勢なのに、身体に負担をかけるのはなぜ
本人には最も楽な姿勢なのに、身体に負担をかけるのはなぜなのでしょうか。
本人が楽だと感じているのは、「筋力の何%で使っているか」を意味しています。
つまり、同じ重さを支えているとして、強い筋肉で10%の力で支えるのと、弱い筋肉で60%の力で支えるのだと前者を選ぶのです。
様々な要因も加わって、「楽だ」という判断基準で行う姿勢は、自分の最も強い筋肉で支える”悪い”姿勢であることが多いのです。
関節ストレスの多くは自分の筋肉による
いつも使う強い筋肉があるということは、関節を特定の方向に”ずらす”力を加え続けます。
その結果、過剰に使ったその筋肉自体が痛くなるし、その筋肉が関与する関節が痛みを起こします。
最も効率の良い姿勢・動作とは
最も身体に負担をかけるのが自分の筋肉だとしたら、理想的な姿勢・動作は、「最小限の筋力で行う姿勢・動作」といえそうです。
”良い”姿勢・動作は、人体の構造から考えて、最も効率の良い姿勢・動作であるので、少ないパワーで支えられます。
少ないパワーで関節を動かすので、関節に負担が少なくなるのです。
大多数の人は骨に荷重する感覚がない
最小限の筋力で姿勢・動作を行うためには、人間に備わっている重力に対抗する組織である骨を使うことが必要です。
背骨を積み木に例えると、積み木を斜めに積み上げたら倒れないように支えないといけませんが、まっすぐ積み上げると支える必要がありありません。
猫背の場合は、倒れかけている背骨を筋肉が強力に支えているのです。
しかし、その骨に荷重する感覚というのは、非常にわずかで大多数の人にはありません。
痛みを解決するには専門家によるアドバイスが必要
以上のことをまとめると、以下の3点から痛みが生じます。
①人の身体はくっつく
②くっつくと身体の抵抗が強くなり姿勢・動作が変わる
③最も効率の良い姿勢・動作を知らない
この3点から、自分で姿勢・動作を改善しようとすることは無理であると考えます。
ぜひ「骨・筋肉・関節」のプロフェッショナルである私たちにぜひご相談ください。
3.筋膜リリースの方法
私たちの筋膜リリースは、”はがす”という方法を行います。
”はがす”と言っても、テープがテーブルの上についているときに、テープを横からこするようにはがします。
動きは小さくゆっくりで、組織を損傷するということもありませんので、安心して受けて下さい。
実際の施術
この動画では皮膚の層をはがすことで筋肉の動きを良くしています。
皮膚をつまむことで皮膚の第1層目が動き、皮膚の2層目との間ではがれます。
実は、”はがす”ときに少し痛みを生じます。しかし、一度はがれてしまうと痛みは出ません。
痛みがなくなることで効果があったか確認します。同時にその部分の皮膚の動きが良くなっています。
今度は筋肉をこするようにして”はがす”方法です。深い筋肉をこすることで、浅い筋肉を”はがす”のです。
先程の動画で行ったように表層の皮膚の動きを出した後に行います。
異なった働きをもつ筋肉同士がくっついて動きが悪くなっている部位に行います。
どの筋膜リリースも”はがす”ため効果は持続します。
関節の動きを良くすることができるので、運動療法で正しい姿勢・動作を行うために役に立ちます。
ご不明な点や疑問がありましたら、よくあるご質問(FAQ)もご参照下さい。
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