【症例】階段の下りでアキレス腱断裂(30代男性)

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1.筋・腱移行部のアキレス腱断裂

通勤中に階段を降りている時、着地した方の左足に突然激痛が走ったそうです。

最初に整形外科を受診し、アキレス腱断裂と診断されてから約1ヶ月半後に来院されました。

今回の患者様の場合、断裂下部位がもっとも多い狭小部ではなく、筋腱移行部というアキレス腱と筋肉のつなぎ目の部分でした。

狭小部の断裂では痛みはそれほどありませんが、筋腱移行部のため強い痛みが負傷した瞬間に出ています。

2.初診でのエコー検査

超音波検査や触診で患部の状態を正確に判断します。

断裂部分:アキレス腱筋腱移行部

拘縮:最大底屈位(足首が伸びた状態)からほぼ背屈不能

筋力:下腿三頭筋(ふくらはぎ)萎縮あり

ギプス固定は終了していたものの、足首を最大底屈位のまま装具をつけて生活していたため、拘縮がかなり強く素足では地面に立つこともできない状態でした。

アキレス腱断裂を保存療法で固定した後の拘縮

3.施術方針

まずは足首の角度が直角になることを目指し、筋膜リリースを行います。

約1週間ほどで直角位まで可動域を出せたため、素足で立てるところまで改善しました。

しかし、まだ硬さや筋力低下などが強いため再断裂の可能性があるため、テーピングを巻いての生活になります。

アキレス腱断裂の再断裂予防テーピング

自宅で自分自身でもできるように、巻き方をお伝えします。

※画像はイメージです

4.断裂から約2ヶ月

ふくらはぎの筋力低下のため、筋膜リリースと並行して運動療法も開始します。

最初から全体重をかけるのは再断裂のリスクなどがあるため、ゴムチューブをつま先に引っ掛けて抵抗をかけながらつま先を伸ばす運動を行います。

アキレス腱断裂後のチューブを使ったリハビリ

※画像はイメージです。

5.回復の経過

●損傷から約3ヶ月後

足首の可動域は直角からさらに10度くらい曲がるようになり、筋力も両脚同じくらいに体重をかけてつま先立ちができるくらいにまで回復しました。

長期の固定と可動域制限があることにより、歩き方が変わってしまい痛みの原因となっていたため、筋膜リリースと運動療法で歩き方の修正を行います。

●損傷から約4ヶ月後

足首の可動域はほぼ左右差がなくなるほど改善されましたが、まだ突っ張り感や違和感を残っている状態です。

運動ではホッピング(縄跳びのような軽いジャンプ)を追加してアキレス腱に適切な負荷をかけて強度を上げます。

かかと上げは片足でも少し上がるようになってきました。

接骨院以外でもランニングをしてもらって筋力を上げていきます。

●損傷から約5〜6ヶ月後

突っ張り感や違和感が減ってきていて、ランニングをしても痛みなどは出ていないため日常生活動作での問題はほとんどなくなりました。

筋力を回復させるにはどうしても長期間を要するため、スクワットやジャンプなどの運動強度を上げて、時間をかけて取り戻していきます。

●損傷から約7ヶ月後

関節可動域、日常生活動作に問題はなくなりました。

筋力差は多少残っているものの、特に問題はなく、ご自宅での筋力強化を行ってもらうということで施術終了となりました。

アキレス腱断裂で問題になりやすい筋力低下はなるべく早期から運動を行うことで最小限にすることができます。

当院では患部の状態を見極め、適切なリハビリを行えますので、アキレス腱断裂や後遺症などでお悩みの方はぜひご相談ください。

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