【症例】エアロビクス中のふくらはぎ肉離れ(40代女性)

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ジムでエアロビ中にジャンプやターンをしていてふくらはぎに少し違和感がでたものの、続けていたところ、同じ部位に突然激痛を感じたそうです。

一度整形外科を受診し、肉離れと診断された後に、当院へ来院されました。

1.受診当日

外見上ふくらはぎの内側と足首周りに内出血のようなものが見られます。

ふくらはぎ内側は損傷した部分の出血で、そのまま重力で血液が下がり、足首の周りに溜まっている状態です。

腓腹筋・ふくらはぎの肉離れ

次に、患部の状態を確認するために超音波検査機で損傷部位の状態を確認します。

腓腹筋・ふくらはぎの肉離れ
腓腹筋・ふくらはぎの肉離れ

患部の状態をエコー(超音波検査)で調べて見ると、腓腹筋内側に黒いすき間のような物が見えます。

この黒いすき間が損傷部位となっており、今回の患者様の場合、大きく損傷をしていたためかなりはっきりと映し出されています。

2.固定の様子

ふくらはぎの損傷部位を寄せるような形で固定を行う必要があります。

そのため、足首を伸ばした状態で足首から膝下の裏面にギプスを当てて、その上から包帯を巻きます。

動いているうちに潤んでしまうことがあるのでしっかりめに包帯を巻きます。

そのまま2週間、固定を続けます。

※毎日通院してもらい、一度固定をはずし、足を拭いて清潔な状態を保ちます、

腓腹筋・ふくらはぎの肉離れ

3.損傷から2週間後

外見上:右足の筋力低下(ふくらはぎが左に比べて細く見える)

運動:両足カーフレイズで1〜2割程度荷重可能

痛み:損傷部位を伸ばすとやや痛みあり

エコー上:損傷部位に白い影ができ始める(かさぶたの様なもの)

検査をした結果、まだ傷口は完治していなかったものの順調にかいぜんしてきているため、ギプス固定を外して包帯固定のみに切り変えました。

早期荷重や早期での運動開始は予後の拘縮や後遺症を減らすために有効的です。

腓腹筋・ふくらはぎの肉離れ

4.リハビリの様子

・リハビリの様子

筋膜リリース

足首を伸ばした状態で固定していたため、背屈可動域に制限が起きています。

筋膜リリースで足首周囲やアキレス腱周囲の組織を剥がして可動域の改善を行います。

運動療法

ふくらはぎの筋力低下が目立つため、カーフレイズでかかとを持ち上げるトレーニングを行います。

まだ、患部に荷重しすぎずに2割程度でトレーニングをしていきます。

腓腹筋・ふくらはぎの肉離れ
腓腹筋・ふくらはぎの肉離れ

5.施術の経過

●約1ヶ月後

再検査を行い現状の筋力や損傷部位をエコーで調べます。

損傷部位の状態は以前あったすき間はなくなっており、瘢痕組織といわれる、結合組織の塊なようなものがありました。

傷口の状態は良好で再断裂の可能性は低いように思えます。

・姿勢と動作の修正

右足以外の状態も検査したところ腰と膝をそらしている(伸ばし過ぎ)立ち方や歩き方をしていたため、全身の姿勢や使い方を含めて修正していきます。

この時点で右足一本でヒールレイズを行うことができるようになりました

・エアロビ中の痛み

エアロビを再開して動いていると、内くるぶし周囲に痛みが出たそうです。

原因として考えられるのが、足のアーチを潰しての動作がクセになってしまったためと考えられます。

ステップやターンでのアーチを潰す動きを修正することを目的に運施術していきます。

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