テニスのサーブで起こりやすい肩のインピンジメント

テニスのサーブで起こりやすい肩のインピンジメント
今回はテニスのサーブで起こる肩の”インピンジメント症候群”について話したいと思います。

◆目次

1.サーブを打つ際に肩が痛い

2.インピンジメント症候群とは?

3.こんな症状がある方は注意

4.骨模型で示す正常時の肩関節の動き

5.インピンジメント症候群を起こす肩関節の動き

6.インピンジメント症候群になるのはこんな打ち方をする人

1.サーブを打つ際に肩が痛い

「サーブで腕を上げると痛む」

そんな経験をしたことはありませんか?

それはもしかすると、インピンジメント症候群かもしれません。

【お詫び】図の中の大結節の表記は誤りです。小結節は最も外側の膨らみになります。後日に図を訂正します。

新中野の大木接骨院では肩の痛みに対する疾患を解剖学的に解説する

2.インピンジメント症候群とは?

インピンジメント症候群のインピンジメントとは、「衝突」という意味です。

肩の痛みは、腱板と滑液包で生じます。

新中野の大木接骨院ではテニスでの肩の痛みに対し解説している

腱板とは

大結節の周囲にある回旋筋腱板(ローテーターカフ)のことで、4つの筋肉により構成されています。
棘上筋、棘下筋、肩甲下筋、小円筋の4つの筋で、それぞれの筋肉の腱が肩関節を取り巻くように連続していて、解剖で広げると1枚の板のようにみえるためこのような名がついています。

滑液包とは

腕を挙げるときに「肩峰アーチ(肩峰鳥口肩峰靭帯)」の下を腱板が入り込みます。
その際に形状から肩峰に衝突しやすいのが上腕骨骨頭の「大結節」です。
肩峰と大結節の間の滑りを良くしてくれる滑液包が衝突で傷つき痛みが起こります。

なぜ肩が痛くなるのか

通常の肩関節の動きは精密にできており、肩峰下アーチの下は限られたスペースに、大きく盛り上がった形状の上腕骨の大結節が入り込んでくるので、肩峰下アーチの下は余裕が少なくギリギリを大結節が通過しています。

肩が数ミリ単位で異常な動きを起こすと、肩峰と大結節が衝突を起こし、滑液泡や腱板が肩峰アーチ下で挟み込まれ損傷を起こすのです。

3.こんな症状がある方は注意

以下の項目に当てはまる方はインピンジメント症候群である可能性が高いです。

  • 腕を挙げると痛みが出て肩から挙げられない
  • その際に引っかかりを感じる
  • 物を持ち上げたりすると痛い

さらに以下の症状がある方は腱板断裂の可能性も

  • 肩の前方が痛い。上肢に放散痛がある。
  • 物を持ち上げたり、腕を挙げることで痛みが悪化する。
  • 腕を挙げたままを維持していると疲労感がある。
  • 腕を頭の上まで挙げられない。

実はこれ、肩の動きに原因があります!

肩関節がブレる(異常運動)という点から考えると、

  • テニスのサーブのようにスポーツで起こるものはインピンジメント症候群
  • 日常動作で起こるものは四十肩
  • インピンジメント症候群や四十肩が進行していくと腱板損傷

となります。

異なる傷病名がつくものでも、肩の異常運動では同じ傾向があります。

4.骨模型で示す正常時の肩関節の動き

正しい肩の動きを動画で見てみましょう。

肩関節の使い方

肩関節の中の動きを考えるためにまずは、骨模型の動画を見て下さい。
腕を挙げる際に大結節が上に上がりすぎないので肩峰に衝突することがなく肩峰下アーチを通過しています。
衝突しなければ損傷せずに運動ができます。
サーブのときにこの肩の状態を作れるといいのです。

しかし、骨模型は肩甲骨が動かないという点で実際のサーブとは異なります。

では、どのように肩甲骨を動かせばいいのでしょうか。

肩甲骨の使い方

まず、肩甲骨をしっかり上げることが重要です。

サーブのフォームでは、以下の流れが肩甲骨を上げるために重要になります。

  • 体幹が柔軟に反る(猫背でない)
  • カラダの側面(脇の下)が伸びる
  • 肩甲骨の肩峰が上に上がる(肩甲骨の上方回旋)

動画をもう一度見てもらうと、この動きがみられると思います。

体幹の使い方

さらに、体幹を少し横に傾けることがわかります。

肩峰をしっかり上げる肩甲骨の動きだけでは限界があります。
そこで身体を傾けることで、最高打点(インパクト)で肩峰と大結節が衝突しないようにするのです。

これはゼロポジションと呼ばれ、肩甲棘と上腕骨が一直線になる肩の位置のことで、大結節が肩峰と衝突しないので、良い肩の使い方の指標となっています。

野球のピッチング、バレーボールのアタックでも身体を横に傾けて一番高い位置でも肩峰に衝突しないように肩関節を使っています。

5.インピンジメント症候群を起こす肩関節の動き

では、前章4で話したことを踏まえて悪い例を見ていきましょう。

まず、骨模型の動画で見ていくと、
肩関節の動きは、上腕骨の大結節が上に上がっているので肩峰と衝突しています。

次は、フォーム動画を見ましょう。

肩甲骨の使い方は、

  • 反っていない。フォロースルーではむしろ猫背
  • カラダの側面は伸びておらず、右肘は下がり、体幹は右に傾いており体側は伸ばしていない
  • 肩峰はテイクバックで下げて、打点では少し上に上がっているように見えるが、肩先を前に押し出すような動きのほうが強い

体幹の使い方は、

身体を横に傾けずに直立で腕を挙げています

6.インピンジメント症候群になるのはこんな打ち方をする人

動画のような打ち方をしていませんか?

このように体幹の側屈をせずに直立で腕だけを真上に挙げてサーブを続け、悪化すると筋力の低下や腕があがらなくなる、腕を挙げるとだるさがあるなどの症状がでてきます。

自分のサーブの打ち方が気になる方は動画などを撮ってフォームを確認してみてください!

また、インピンジメント症候群はテニスだけでなく「」「水泳」「バレーボー」「ハンドボール」などのスポーツでも起こりえます。

このフォーム自分がやってるなあという方、肩に痛みのある方は、是非一度ご相談ください。

当院では解剖学的に基づいたスポーツでのフォームも指導しています。


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