腰痛はよく起こる痛みの1つで、とても多くの患者様が悩んでいます。

腰痛にもいくつかの種類があり、自分の腰痛が一体どんな状態なのか、

すこしでも不安な気持ちが解消されるように腰痛について解説をしていますので参考にしてください。

1.腰痛の概要

腰痛などの疾患割合を男女別にしたグラフ

●腰痛は85%が原因不明

腰痛は、国民の80%が経験したことがあるという誰しもが経験する痛みです。

現在全国でおよそ2800万人が腰痛(5人に1人)で苦しんでいると推測されています。

国民生活基礎調査(厚生労働省)によると症状割合は男性1位、女性2位と非常に頻度の高い痛みになります。
※グラフ参照

参照:「平成28年 国民生活基礎調査の概況」 厚生労働省

実は、厚生労働省によると、腰痛患者の85%は何が原因で痛みが生じているか分かっていないのです。

原因不明の腰痛とは、患者様の症状が、診察で診られることやレントゲン、MRI、CTなどの画像による検査結果と一致しない、つまり医学的・科学的に説明できない腰痛のことです。

これを「非特異的腰痛」といいます。

そのため原因不明の非特異的腰痛は、医学的根拠が希薄のまま治療が行われているのが現状です。

参照:「社会福祉施設における安全衛生対策マニュアル ~腰痛対策とKY活動~」 厚生労働省 労働基準局安全衛生部安全課(平成21年11月) P25

●治療の中心は対症療法

腰痛の原因は原因がわからないからこそ、治療法は原因ではなく対症療法になります。

痛みを軽くする痛み止め・湿布。

筋肉が疲労して痛みが出ているから電気療法・マッサージ。

腰の動きが硬いからストレッチ。

どれも対症療法で、何が原因で腰にストレスをかけているのかを考えて治療を行っていないことが多いです。

原因を特定できないので、腰痛は治らず、対症療法でごまかして、やがて重症になり手術となる人もいます。

●「歳のせい」でも「変形のせい」でもない

また「歳のせい」「一度変形したらもう元には戻らない」などの不可逆的な状態を理由に、対症療法を推奨する先生もいらっしゃいます。

しかし、「変形したら元に戻らない」といった状況でも原因からの治療を選択する意味はあります。

なぜなら、歳のせいでもないですし、変形は症状の一つだからです。

歳のせいだとすると、80歳になると全員が腰が痛くなるはずです。

変形のせいだとすると、レントゲンで変形があると痛みは消えないはずですが、消える方がいます。

ですので、「歳のせい」や「変形のせい」は原因としては考えにくく、むしろ症状の1つなのです。

●腰痛治療の選び方のポイント

どうせ治療するなら、ぜひとも意味のある治療を行いたいものです。

ここでは意味ある治療である原因から治す治療(原因治療とや根本治療と言われる)を選ぶポイントを挙げてみました。

  1. 対症療法でごまかそうとしていない(対症療法とは:痛み、筋疲労、可動域などへの治療)
  2. 原因をハッキリと示してくれている
  3. 原因と治療方法が論理的につながって説明している
  4. 長期で生じた腰痛を「数回で治す」「短期間で治す」などと言っていない

4つ目のポイントだけ補足しますと、20代から腰痛があってぎっくり腰を繰り返してきて50代になって重症化してくるような典型的な例では、腰痛は数十年かけて進行してきています。

そうであるとしたら、「数回で」「短期間で」というのは不可能であるはずです。

痛みを止める治療はいくらでもあります。

例えば、あなたの腰の神経をすべて切ってしまったらどうでしょうか?

その時から痛みが消えてなくなりますが、あなたはそれを望むでしょうか。

むしろ「自分の腰は今後も大丈夫だろうか?」と心配になりそうです。

2.腰痛の特徴

自宅でのぎっくり腰をした女性

腰痛を自覚したら、まずは専門家に相談しましょう。

代表的な専門家は整形外科、接骨院(整骨院)、鍼灸院などになります。

●腰痛疾患の症状比較

とにかく自分の腰がどうなっているのか心配だ、という方いると思います。

主な腰痛疾患の代表的な特徴を表にまとめましたので、自分の症状と比較して当てはまることがないかを確認して下さい。

各疾患のより詳しい症状については次の段落、”よくある腰痛疾患”に記載してありますのでご確認下さい。

新中野の大木接骨院では腰痛疾患について解説する

●よくある腰痛疾患の症状と特徴

急性腰痛(ぎっくり腰)と慢性腰痛

急性腰痛(ぎっくり腰)と慢性腰痛は症状の現れる時期によって区別している名称です。

① 急性腰痛

一般的にぎっくり腰と呼ばれている腰痛は正式には急性腰痛と言い、突発的に現れる腰痛の総称を言います。

痛みが激しい場合があり、場合によっては立ち上がることも困難になることがあります。

多くの場合安静にしていると1~2週間程で症状は回復していきます。

② 慢性腰痛

慢性腰痛は日常的に腰痛が出る状態のことを指します。

急性腰痛(ぎっくり腰)と違い、強い痛みが出る場合よりもく重さやだるさを感じることの方が多いです。

痛みが弱くても椎間板ヘルニアや脊柱菅狭窄症などの疾患が伴っている場合もありますので放置せずに必ず対処をしましょう。

筋・筋膜性腰痛

筋・筋膜性腰痛は一般的には聞き慣れない疾患名ですが、数ある腰痛疾患の中で最も多い疾患です。

この腰痛は腰に付いている筋肉や、その筋肉を覆っている筋膜という組織を痛めた際に現れる腰痛の事を指します。

現在はっきりしとした原因は特定されていません。

レントゲンやMRIでの診断は難しく、椎間板ヘルニア等と診断された場合でもこの疾患を合併していることがあります。

仕事での長時間の姿勢や動作によって痛みやだるさが起きることが多く職業性腰痛と呼ばれることもあり、痛みの程度は人それぞれ大きく異なります。

腰椎椎間板ヘルニア

ヘルニアというのは突出や脱出という意味があり、背骨同士の間にある椎間板という組織が正常な位置からずれてしまっている状態を指します。

症状は腰から足にかけての痛みやしびれや、お尻や足が重たくなりつまずきやすくなることがあります。

この疾患はレントゲン写真とMRIによって診断されますがレントゲン写真の信頼度はあまり高くありません。

レントゲンでは背骨が曲がっていると椎間板ヘルニアと診断される場合がありますが、実際には背骨が変形しているだけというケースもあります。

この疾患ではMRIでの診断が最も優れています。

腰部脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症とは背骨の中を通っている神経が様々な影響によって圧迫されて症状が出現する疾患です。

症状は腰から足にかけての痛みやしびれがあり、大きな特徴としては歩いていると症状が現れ、しばらく休むと症状が消失し再び歩き出せるようになる間欠性跛行と呼ばれるものです。

比較的中高年の人に多く、歩いていると痛みやしびれが現れる人は注意が必要です。

変形性腰痛症

変形性腰痛症とは背骨が変形したことによって腰痛が現れる疾患です。

背骨が横に変形することを側弯症、腰を丸めるように変形する事を後弯症と呼びます。

農作業などで腰を曲げている人に生じやすく、特に女性に多い疾患です。

痛みが出てきた時に腰を伸ばすと一時的に痛みが落ち着く特徴があります。

この疾患は脊柱菅狭窄症を引き起こす原因ともなり変形が高度な場合手術適応となります。

腰の疾患が関与する脚のしびれ

脚にしびれが現れた時、多くの人は脚に異常があると考えます。

実際に脚に問題がある場合もありますが、しびれというのは神経の影響が強くその神経は背骨から出てきます。

脚のしびれの場合、多くは下側の神経、つまり腰付近の神経が影響してきます。

椎間板ヘルニアや脊柱菅狭窄症、背骨の変形など様々な原因が影響してくるため脚だけに焦点を当てるのではなく全身を調べる必要があります。

参照:鳥巣岳彦・国分正一「標準整形外科学 第9版」 医学書院.

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