50代男性
１年前からデスクワーク中に30分から1時間ほど座っていると、左のお尻の付け根から太もも裏にかけて痛みが出てくるとのご相談でした。
痛みが出てしまうと、しばらくの時間立って痛みが引いていくのを待つような生活を繰り返していたそうです。
１．痛みの出る組織と原因
お尻の付け根にはハムストリングスと呼ばれる筋肉と坐骨神経が存在しています。
今回の患者さまの場合、デスクワーク中に座っている時の姿勢の影響によって骨盤が後ろに倒れていました。
そのため、お尻の付け根についているハムストリングスと一緒に坐骨神経が長時間圧迫しながら引の伸ばされることで症状を誘発していました。
骨盤を後ろに倒して座っているとハムストリングスと坐骨神経は引っ張られる方向にストレスがかかってしまいます。
圧迫と引っ張られる力がデスクワーク中に常にかかっているこことにより、筋膜の癒着が起きてしまい、ますますストレスを受けやすい状態になってしまいます。
２．施術方法
筋膜リリース
長期間圧迫を受けていたハムストリングスの付け根や坐骨神経がでてきている場所は強く癒着を起こしていました。
比較的深い部分にある組織なので指を強く押し込んでいるように見えますが、力づくで行っているわけではありません。
今回の患者さまの場合、ハムストリングスが付着している部分周辺や、太もも裏全体が癒着しているため、筋膜リリースで筋肉と神経の滑走性を改善します。
滑走性があがることによって座った際に筋肉や神経が動くため、癒着している時にくらべて引っ張られるストレスが少ないため、症状もでにくくなります。
運動療法
今回の患者さまは股関節を曲げる動作がうまくできておらず、立ち姿勢・座り姿勢が悪くなっていたため、股関節を正しく使えるようにする運動療法を行います。
例えばスクワットをした際に股関節ではなく腰が曲がってしまうため、股関節から曲げられるように動作を修正します。
座っている姿勢とスクワットは共通する部分が多いため、スクワットを利用して座り方も修正してもらいます。
このように運動療法を通して普段の仕事中の姿勢を変えてもらうことで根本解決を目指します。
３．経過
施術を始めて１ヶ月で痛みとして感じることはなくなりました。
痛みが取れた後も、お尻の癒着と姿勢の問題が残っているため、姿勢が悪い時間が続くと違和感が出ることあります。
引き続き施術を続けることで症状と原因の改善を行なっていきます。
姿勢と動作を変え、原因からの施術を追求する
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